「小魚たちの群れきらきらと
海の中の国境を越えてゆく
諦めという名の鎖を
身をよじってほどいてゆく」
魚は、常に海や川の水の中を泳いでいる
その水は、時によって涼しかったり、温かかったり
突然荒波に押されれば、抗うには強すぎて
心地よかった水には、戻れなくなることもあるのでしょう
私たちは
今どんな水の中にいるのでしょうか
辿り着きたい心地良い水のある場所は、見えているでしょうか
すでにそこにいる
目の前にある
見えないけど遠い先にある
何もない
どこにいるのでしょうか
ただどこにいても、きっと自分の姿は誰かに見えているはず
泳いでいるから
泳ぐ魚の鱗は、揺れて光るから
文責:大和田栞